2016年8月1日月曜日

赤坂迎賓館 見学して来ました

7月も過ぎてしまえばあっという間 いよいよ夏本番ですね。

梅雨に入る前から暑かったような、梅雨にも東京は雨があまり降らず水不足が深刻です。
少しは降ってくれないと人間も植物もかさかさになりそうですね。

今まで文字サイズが小さかったので大きくします。小さな文字が見えにくいって不便ですね。

東京は都知事2人が不祥事で任期途中退任が続き、昨日の選挙で新都知事 小池百合子さんに決まりました。初の女性都知事です。今度こそしっかり仕事をして欲しいと願いますが。

ブログの更新もさぼりぎみでダメですね。書くという作業も継続してやらないと何を書こうかな~が閃かなくなってきます。イカンイカンです。

赤坂迎賓館が今年から一般参観の日程が増え、ネットで申込みも出来るようになりました。以前は年に1回?往復はがきで申し込み抽選でとなかなか手続きが面倒だったのでマア良いかでしたが、これならチャレンジしてみてもと思い立ち、何度か試みていたのですがこの申込みにもこつがあり、サイトで日程をチェックして
申込を開始する日に早々に申し込まないと先着順なので意外に当らないことに気づきというドジを踏んで、やっと当りました。

ここは紀州徳川家の江戸中屋敷があった敷地の一部に1909年
明治42年東宮御所として建設されました。片山東熊が総指揮しフランス ベルサイユ宮殿に学び日本唯一のネオ・バロック様式の宮殿です。1974年 昭和49年に現在の迎賓館が完成し、国賓・公賓の宿泊・歓迎行事・会談・などに使用されています。

当日は入館までの手荷物検査などもあるので早めに行くことになっていますが、車で通ったことはありましたが歩いて行ったことがなかったので1時間ほど前に行ってみました。
最寄駅は四谷で、赤坂口から歩いても5分ほどだったように思いますが。。

塀の側に行くと警備の方が親切に色々教えてくれます。この日は空いていたので、申し込んだ時間の1時間前の当日券がまだ残っているとのことで整理券を貰い早い時間に入場出来ました。
西門のそばで配っていました。

学習院初等科のある側の西門から入場します。整理券を見せて手荷物検査を受けます。荷物を預けるロッカーも少しですがありました。簡単な説明付のパンフレットは貰えます。イヤフォーンガイドもありました。私は7月15日にBS日テレで放映されたぶらぶら美術 博物館というテレビ番組で予習していたので借りませんでしたが、各部屋に1名説明して下さる方がいらっしゃいましたが、質問すれば教えて下さるという感じでしたので借りた方が良かったかもと思いました。
チケットは自動券売機で買いますが、これがなんとも味気ない券でもうちょっと考えたらでした。1000円です。

園内の植木もさすがに見事に手入れが行き届き、絵になる姿でした。







館内は撮影禁止なのが残念。
隅々までピカピカでこういう処は日本だな~と変な処に納得し、廊下のレースのカーテンはもうちょっと良い物でもいいんじゃないと突っ込みを入れながら観覧開始しました。

彩鸞の間
左右の大きな鏡の上と暖炉の両脇に鸞と呼ばれる架空の鳥の浮彫があることから名づけられている部屋で、10枚の鏡が配されベルサイユ宮殿の鏡の間をちょっと思い出します。
表敬訪問された方が最初に通される控えの間として使用されたり
晩餐会の客人が国・公賓に謁見したり、調印式テレビインタビューなどに使用されているとパンフレットに記されています。
この部屋はここが日本かと思うほどフランス風宮殿様式でした。

花鳥の間
天井に描かれた絵や欄間に張られたゴブラン織り風綴織 そして壁面に飾られた七宝に花・鳥が描かれていることから名づけられた部屋です。
天井の絵はヨーロッパ風ですが、織や七宝は日本の文化・職人の技の素晴らしさを感じてためいきものです。
七宝の下絵は日本画家の渡辺省亭が描き涛川惣助が焼いたもの。この絵は素晴らしく、図録が販売されていたので求めてきました。
床の板張りも敢えて厚くせずにしている為に年月がたってもずれが生じていないそうです。
公式晩餐会などに使われる部屋で最大130名の席がセット出来るそうです。

改修工事が1967年 昭和42年から5年かけて行われ、更に平成18年から3年間大規模改修が行われましたが、あまりに完璧に綺麗過ぎてちょっとモデルハウスに来た感じがしてしまいます。
こういう処に日本人の完璧を求めすぎる国民性が出てしまうのか。。

中央階段・2階大ホール
中央階段の床はイタリア産大理石 階段の左右の壁はフランス産の大理石が張られています。
大ホールの左右の壁には小磯良平の絵画 「絵画」 「音楽」の2点が飾られています。絵画 音楽を学ぶ若者を描いたもので、小磯らしい人物の捉え方はその情景が目に浮かぶ 優しさが伝わる良い作品でした。この絵は昭和の改装時から展示されるようになりました。

小磯良平画伯は大好きな画家なのでこれが見たくて行ったと云ってもいいほどでしたので、嬉しかったです。

ヨーロッパの宮殿の中央階段は権力を誇示するもので、此処までやるかというほど絢爛豪華で広く段数も多いので、それを見ている宮殿好きの私にはこちらの規模ははちょっと期待はずれでしたが。。造られた意味合いがことなるので仕方ないですね。

朝日の間
天井に描かれた「朝日を背にして女神が香車を走らせている姿」という絵から名づけられている部屋です。
16本の円柱はノルウェイ産の大理石で、壁には京都西陣の金華山織の布が張られています。床には47種の色を用いたグラデーションが美しい桜が描かれた緞通が敷かれていました。これもうっとりするような美しさでした。

国 公賓のサロンとして使われ、首脳会談などにも使われるそうです。

の間
謡曲 羽衣の景趣を描いた天井画から名づけられた部屋で天井画はフランスの画家に描かせたもの、天女の顔が日本人風なのは日本人をモデルにしたと云われています。他の部屋にもシャンデリアは使われていますが特にこの部屋の物は館内一大きなもので3m 800kgだそうです。関東大震災でも落下しなかった頑丈な作りになっています。シャンデリアの中にスピーカーが埋め込まれています。

この建築物は1909年に建てられた時から耐震建築で作られていたので、関東大震災でも倒壊することがなかったとのこと。
この部屋は舞踏会室として作られたので、中二階にオーケストラボックスが設けられています。
現在は雨天時の歓迎行事やレセプション 会議場として使用されているそうです。

見学して出口から事務棟に行った処?に休憩出来る場所と絵葉書や図録を販売しているコーナーがありました。自動販売機で飲み物は売っていました。

ネットの申込時に気が付きませんでしたが、更に抽選で和風別館游心亭も見学出来るそうです。こちらは毎回20名とかなり狭き門のようですが

都知事を辞めた舛添さんがオリンピックに公賓を迎えるのに和風建築の建物が必要って言っていましたが、見学していなので詳細な間取りは判りませんけれど、上空から撮った写真をみるとかなり大きな建物だったので、これを使えばいいのではと庶民感覚で考えてしまいましたが。。
 

その後ゆっくりとお庭を見学。最近有田焼の絵付けをしているので洋風な噴水よりも妙に松が気になります。松の枝ぶりが本当に美しいです。




建物の正面外観には緑青に色づいた甲冑が飾られています。
細かい装飾を見るために双眼鏡を持参すると良いですよ。



数々の海外の宮殿を見て歩いた経験から素直な感想を申し上げると、宮殿の敷地に入りいつもグッタリ歩き疲れるヨーロッパの宮殿に比べると
コンパクトな宮殿感はぬぐえませんが、前にも申し上げたように作られた趣旨が違うのですから仕方のないことで、第二次大戦で東京が大空襲にあい焼け野原になったのに、ここは無事だったということに考えさせられるものがありました。



いづれにしてもこうして多くの人が見学出来るようになったことは意義があると思いますし、当日券も設定されているので是非見学されることをお薦めします。

申込詳細は下記サイトをご覧下さい。
http://www8.cao.go.jp/geihinkan/koukai.html