1995年5月から6月にかけて、1ヶ月ローマに絵付けの勉強に行きました。
当時生徒さんだった方がローマに住んでいたことがあり、その時に習った絵付けの先生を紹介して下さいました。
住む所も彼女の知り合いの方に頼んで下さり、そちらに滞在することになりました。
成田からミラノ経由でローマに行きました。
出入国証明書がいらないどころかパスポートすら見ないで入国完了。パスポートにスタンプがされなかったのはちょっと残念。
ローマ最初の夕食が生ハムメロン、野菜と豆のスープ、生ハム乗せ仔牛のソティーサラダ付、果物のデザート。これからの食事が楽しみなスタートです。
1日目朝7時に近くの市場に行きました。野菜・肉・魚・チーズ・乳製品・ハム・果物・花など色鮮やかでみずみずしいものがいっぱいです。市場の周りには下着や靴などを売るテントのお店もあります。必要な日用品が揃っています。市場はだいたい午前中のみなので、早起きしていきます。
朝食はBARでパンとカプチーノ。早速ローマっ子気分開始です。午後から絵付け教室へ。バス→路面電車→地下鉄を乗り継いで行きます。
バス・地下鉄・電車のチケットは共通で使えます。11枚の回数券が当時15000リラでした。
絵付けの講義料は3時間で1回24000リラ
先生と助手の方が一人。先生のご自宅にアトリエがあります。
物静かな上品なマダム。生徒さんはイタリア人と駐在している日本人の奥さん方
先生はイタリア語のみなので、日本人の生徒さんに判らない所は通訳して頂きました。
皆さんとても親切。材料は日本から持参したものと教室でも買うことが出来ました。
初日から大理石柄の描き方しっかりレッスン開始です。夕食は朝市場で買った材料で自炊です。
2日目も午前中レッスン。イタリアらしいモダンアートを教えて頂きました。昼食は帰宅して家で
お店のお昼休みが終わる3時ころから、他の絵付け教室を探検。その後コンドッティ通りに
散策に
早速電車の中で回数券をすられました。
お借りした家の方にもなにしろ泥棒が多いからと沢山の注意を受けていたのですが。。。上着のポケットに入れていたのを、どうやら電車を下車する時にやられたようです。幸いなことにトラブルはこれだけで済みましたが、早々のアクシデントに緊張の日々がスタートです。
ローマに何十年と住んでいる日本人の方は何度も自宅に泥棒に入られているとか。高価なものは泥棒にあげる為に買っているようなので、買うのをやめたとか。。。私たちの家も数回泥棒が入っているそうで、昼間でも人がいない部屋は3重の窓をしっかり締めておくようにと、何度も大家さんがチェック。木の扉をくり抜かれて侵入されたこともあるとか。ナポリにはスリの養成学校があるとか。いやはやです。
家に居てもなんだか落ち着きません。東京で言ったら自由が丘のような閑静な住宅街なのですが。
家は築100年くらいとか。ローマでは新しい方だそうで、いわゆるマンション形式の家です。
1階だったので、小さな庭があり、日本の野菜を栽培したりなさっていました。お部屋はリビングの他に4部屋あり、大きな家でした。
3日目に地下鉄のストがあり、レッスンが翌日に変更。絵付けの材料店に行ってみました。
standaというスーパーマーケットにも行ってみました。スーパーは加工品や瓶詰・缶詰・調味料・飲料などを売っています。生鮮食品はありません。その頃からスーパーの袋は有料で100リラでした。
近くに八百屋さんがありましたが、とても新鮮とは言えないものばかり。どうしても市場に行けなかったか、買い忘れがあった時ぐらいに利用するような品揃えです。
夕方ご近所の商店街を散策。陶磁器を扱うお店が何軒かありました。
4日目午前中レッスン。BARで立ち飲みでカプチーノを飲みました。イタリアでは、立ち飲みと席に座るのでは同じものでも料金が倍以上違います。朝は立ち飲みでエスプレッソを飲む人が多いです。
午後からショッピングに出かけ夕食はcorsaraという魚介類料理のレストランへ。蛸の前菜が美味しかったです!
5日目は土曜日だったので、市場に買い出しに行き、その後コロッセオ・真実の口・カタコンベ・骸骨寺など観光に行きました。
ランチはVilla Appia Business country Clubというゴルフ場で頂きました。
カタコンベは昔のお墓で地下にあります。フランスでもカタコンベに行ったことがありますが、人骨を装飾品のように様々な形に並べてあり、この感覚はどうにも理解出来ません。街の中心エリアにありました。
6日目Museo Capitolinoに行きました。マイセンやリチャードジノリの人形などもありました。
バスで出かけることにも慣れてきました。
週3日はレッスンに出かけます。最初から頑張りすぎたせいか、オリーブ油に胃がまいったのか体調不良になってしまいました。ご近所に住む日本人の方がそうめんを持って来て下さり、助かりました。
11日目トラムでバチカンに行きました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%81%E3%82%AB%E3%83%B3%E7%BE%8E%E8%A1%93%E9%A4%A8
バチカン市国の広場の右手の上に法皇様のお部屋があるそうで、市国にいらっしゃる日はその窓が開いているとか。バカンスの時期などは大勢の信者で混み、入場するのも大変ですが、5月のこの頃は静かでゆっくりと素晴らしい建物や美術品を見ることが出来ました。
12日目大家さんが車でチボリ公園に連れて行って下さいました。伯爵邸や噴水庭園を見学し
街も散策しました。ここの噴水庭園は沢山の様式の噴水があります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%83%E3%83%A9%E3%83%BB%E3%83%87%E3%82%B9%E3%83%86_(%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B4%E3%82%A9%E3%83%AA)
大家さんにイタリアの生活話など伺いました。イタリア人はストッキングにもアイロンをかけるそうです。
13日目テルミニ駅付近からGreen Lineという観光バスでカプリ島観光に行きました。ローマからバスで3時間でナポリに着きました。そこから水上ジェットバスで40分。更に小舟に乗り換えます。
青の洞窟は1時間待ちましたが見れませんでした。諦めてカプリ島へ
カプリ島は観光バスがすれ違うのがやっとのうねった道をバスで登ります。ガードレールもないので
怖いです。島には檸檬の木が沢山あります。日帰りのバスツアーは22000リラでした。絵タイルの張った建物が目立ちます。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%97%E3%83%AA%E5%B3%B6
バスで一緒になった日本人の女性はイタリアに着いたばかりでお財布を盗まれて、どうしたらいいか日本人ガイドさんに聞いていました。予定ではベニスやフィレンツエに行く予定だったそうですが、
物価の高い北に行くより、ローマより南側に居た方が良いとアドバイスされていました。
レッスンに通う地下鉄は乗る時に切符に刻印を入れますが、降りる時に切符の回収がありません。
ポッケトに入れてしまうと未使用の切符との区別が判らなくなったりします。駅には使用済みの切符がいっぱい落ちてます。
地下鉄には毎回色々な物乞いの人が乗ってきます。大道芸人のような人から、強引な感じの人まで様々です。勿論車内での物乞いは禁止らしいですが、車掌が時折抜き打ちで切符のチェックをするそうですが、ほとんど来ないのでよくもこんなにパターンがあるものだと感心するくらいいろんな人がやってきます。みんな無視します。収穫がないと、次の駅で他の車両に移動していきます。
ギターを弾いて、フルートを奏でて、アコーデオン、ボスニア人だという人、薬中毒風のおじさん、
ジプシー、頭がおかしい風な人??? 子供だったり、おとなだったり
はじめはびっくりしましたが、日常なのでだんだん慣れました。
ブラジルに住む日本人の絵付けの先生がローマで講習会をやったとかで、その頃はちょっとした和風絵付けブーム。水墨画のような竹の絵や日本のお城の絵をイタリア人が描いていました。
私の先生からなんで日本のお城の絵を描かないのと聞かれました。
18日目3泊4日でフィレンツエに行きました。テルミニ駅から列車で約2時間
ピッテ宮殿の陶磁器美術館行き、その付近のお店を覘きマンマジーナでトスカーナ料理を堪能
フィレンツエは歩いて回れるちょうど良い大きさの街、この頃はまだ中心部にタクシーが入れたので
移動も楽でした。翌日はバスでリチャードジノリの工場内にある陶磁美術館へ(Docci di Meseo)
苦労していった割には、作品数も少ないし、写真撮影も禁止
バス1日券5000リラ
サンマルコ修道院・ダンテの家・サンロレンツオ教会・フィレンツエ歴史博物館・リカルディエ宮殿・
オール サンミケーレ教会など見学
泊まったホテルは前に来た時の下調べをしていたHelvetia & Bristel HOTEL
中心部にあり観光にも便利な所。室内も綺麗でスタッフも感じが良かったです。
レッスンに観光に動き回ったこの旅もいよいよ最後の週に
近所の文房具店で絵付けの材料発見。銀器の安いお店をみつけて購入
絵付けの材料店で帰国後の材料をまとめ買い。
1ヶ月もあっという間。沢山のイタリア式絵付けテクニックを教えて頂き、大満足でした。
簡単なイタリア料理をご紹介します。
ホーレン草のパルメザンチーズ和え
①ホーレン草を半分に切り、塩を入れてゆでて水にさらす。熱いうちにパルメザンチーズをからめる。
②オリーブオイルをかける。好みによって胡椒をかける。
サルビア入りパスタ
パスタをゆで、バター、サルビアであえる
イタリアンソース
玉ねぎ少々・にんにく1かけ・イタリアンパセリ大4・ゆで卵の黄身1個・アンチョビ2・塩漬けケッパー大匙1・ピクルス3をみじん切にする
オリーブオイル100cc・酢小さじ1~2・レモン汁二分の1個・パン粉大匙1~2
上記すべてを混ぜ合わせる
魚料理やゆでた肉、野菜にかけるソースとして使う
イタリア料理は美味しいものが多いですが、意外と作り方は簡単なものが多いようです。